"医療・介護"カテゴリーの記事一覧
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みなさん、最近医療介護関係のセミナーなどには参加されていますか?
日々進みゆく医療介護分野において、セミナー参加などは出来る限りしたいものです。
……まあ、かくいう私もあまり参加できていないんですけどね(;'∀')
それにセミナーってくっそ眠くなっちゃうんですよね。困った(;'∀')
そんななか、最近良く取り上げられる言葉として「ロコモティブシンドローム」「フレイル」「サルコペニア」があります。
聞いたことがある人も多いと思います。しかし「あの……高齢者がなんか動けなくなっていく奴だよね?」くらいの認識の人も多いのではないでしょうか。
今回は、この三つの違い……と言うか範囲の違いをまとめてみようと思います。
【三つの立ち位置を把握する】
まずは三つの言葉の範囲の違いを書きましょう。
正直、細かい事は覚えきれないと思うので、せめて何が一番広い範囲を示しているのか、其の程度を理解してくれると嬉しいです。
⓵1番広い概念を指しているのは「フレイル」
②フレイルの一部、身体的フレイルの中の一要素が「ロコモティブシンドローム」
③1番狭い概念で、ロコモティブシンドロームの中の一要素が「サルコペニア」
【広い概念】フレイル→ロコモティブシンドローム→サルコペニア【狭い概念】
『高齢者の風呂さ(フロサ)』と覚えちゃいましょう((´∀`))
【一番広範囲の概念、フレイル】
高齢者が身体的、精神的、認知機能的、社会的に虚弱になった状況を指します。
そもそも様々な要素で高齢者は「弱く」なります。「弱く」なった高齢者は介護などのサービスに頼らざるを得ません。
大きく三つの分野に分かれていまして……。
精神的だったり認知機能的に弱くなる「精神神経的フレイル」
経済や老々介護などの社会孤立を始めとする「社会的フレイル」
そして、ケガや病気などで肉体的に弱くなる「身体的フレイル」
この三つのフレイルが、お互いに影響し合い引きずり合いながら、高齢者を「弱らせていく」のがフレイルの一番の問題点と言われています。
逆に言えば高齢者を自立させたり、安全な生活を続けさせるには、その三つの問題点をしっかりとフォローしていかなければならないと言っても過言ではないのです。
【身体的フレイルの一要素、ロコモティブシンドローム】
身体的フレイルは、正確なニュアンスではありませんが、解りやすく言うと「高齢者の能力を下げる疾病」と言って良いでしょう。
その中でも、ざっくりと三つの分野に分かれます。
めまいや息切れなどを始めとする高齢になってから現れる病気「老年症候群」
糖尿病や高血圧など若いころから徐々に積み重なった病気「慢性疾患」
そして骨粗しょう症や狭窄症などで移動機能が低下する疾患「ロコモティブシンドローム」
つまりロコモティブシンドロームとは、運動器の障害を主に指摘する言葉なのです。
提唱したのも日本整形外科学会です。同じレベルで並んでいる他要素も内科疾患などですので、高齢者の介護リスクが高まる身体的1要素として「ロコモティブシンドローム」があげられているのです。
【ロコモティブシンドロームの一要素、サルコペニア】
ロコモティブシンドロームの要素も、また細かく分けられます。
ただし、ここまでくるともはや整形外科的な病名の区分になってきます。
例えば列挙するのなら……
「脊柱管狭窄症」
「骨粗しょう症」
「変形性関節症」
等と並んで「サルコペニア」
そう、細かなニュアンスは多少違うかもしれませんが、言ってしまえばサルコペニアは「病名」とも言えます。
では、一体どんな症状を指すのかと言いますと……。
加齢による骨格筋力低下を指す名称なのです。
筋力が下がれば、人はそれだけ転倒などのリスクが跳ね上がります。
高齢者が介護を受ける大きな要因として転倒があげられますが、サルコペニアはその大きな原因の一つとして警笛を鳴らしているのです。
【まとめると】
フレイルは高齢者が介護状態に陥る要因を、三大要因として纏めたもの。
ロコモティブシンドロームは高齢者が病気で、身体的な機能を下げてしまう要因の整形外科的疾患。
サルコペニアは整形外科的疾患の中で、主に筋力の低下を指摘した病名のようなもの。
上から順に、「社会的問題の一つ」「医療的問題の一つ」「疾患的問題の一つ」という範囲と考えれば良いのかと思います。
特に、ロコモとサルコについては混合してしまう人も居るようなので、これについては注意が必要でしょう。
最後にもう一度言います。
覚え方は「高齢者の風呂さ」です( ´艸`)
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先日、認知症の話題で記事を書きました。
認知症は怖い病気です。本人は恐らく、言いようのない不安と日々を過ごしていくことになるでしょう。
しかしその反面、人によっては何もかもわからなくなってしまい、「病気に対しての恐怖や苦痛」が緩和してしまうケースもあります。
むしろ、忘れてしまった方が案外気楽に生きられる場合もあるのですよね(この点では、認知症を患ってから毎日笑顔になってしまった私の祖母が、それを教えてくれました)
しかし、高齢者になってからかかる病気はそれだけではありません。
数多くある中でも私が個人的に、「若いころには考えもしないだろうなぁ」という傷病について、これから少しずつシリーズとして取り上げようと思います。
【Ⅰ】タバコを吸い続けるとかかる恐ろしい病気
タバコは吸われますか? ならばあなたは将来この病気に苦しめられるでしょう。
タバコで良く題材にあげられるのは、「癌」でしょう。
しかし、癌なんて言う病気は気付かなければ、苦しむのは本当に死ぬ間際くらいです(部位にもよりますが)。
寿命は縮まりますが、案外さっくり死ねます(その代わり治療をするとかなり苦しい治療になりますが)。
ですがそんな病気よりも、長い間苦しまなくてはいけなくなるような病気にかかってしまったら……。
それがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)なのです。
どんな病気かは検索してもらえば解ると思いますが、簡単に言えば「呼吸がしにくくなる。吐き出せなくなる」と言った病気でしょうか。
常に呼吸苦があり、酸欠状態が続く病気なのです。
その苦しさは、拷問にも近いでしょう。ちょっと立ち上がるだけで息切れするのです。
その原因の90%はタバコ。
そして、たばこを続けていた人のほとんどは、この病気に苦しめられる未来が待っています。
【Ⅱ】治療方法は無いのか?
ありません。肺胞という空気を吸う風船のような機関が、古いゴムみたいに硬くなってしまうのです。
他の臓器のように交換することも出来ませんし、一度壊れてしまったものを元に戻す事は出来ません。
なってしまったら最後、生きる限りずっと付き合っていく病気となります。
対処方法としては酸素ボンベを持ち歩きながらの生活になります。
良く街中で高齢者が鼻に管をつけながら、何か荷物を引きずって歩いているのを見るかと思いますが、あのような状況になります。
酸素は重いですし、しかも酸素を流すと口腔内が乾燥します。日常生活がものすごく辛いものとなるでしょう。
【Ⅲ】発症しない方法は無いのか
簡単です。
タバコを止めましょう。
もちろん、有害物質を取り込むことで起きる病気なので、タバコだけが原因と言う訳ではありません。
ですが、正直タバコを吸っていた人は、そのほとんどが同じ症状に苦しんでいます。
そういう意味では、もしかしたら今の時代が一番患者が多いのかもしれません。
彼等は、タバコを吸う事が一種のトレンドであり、今のように周りから止められる事も無かった時代を生きてきたのです。
逆に、現代の若者が高齢者となるときには、この病気は少なくなっているかもしれません。
タバコ人口は急激に少なくなってきていますからね。
さて、如何だったでしょうか。
タバコを止めた方が良いという説得は、その多くは周囲の迷惑など挙げるかと思います。
しかし、私としてはやはりもっと当事者の将来も指摘させて頂きたい。
死ぬより辛い事は、きっと苦しみながら生きる事です。
皆さまも今では無く未来を見て、悲惨な苦しみを回避してくださると嬉しいです。 -
今や日本は超高齢化社会。しかもこれがピークでは無いと言うのだから恐ろしい話です。そして、人は老いれば死ぬ……前に厄介な病気を発症します。身体も弱るのですから致し方が無い。脳血管疾患、骨折、肺炎、癌、上げればきりもないですが、そういった病気との戦いが老後の生活となるのです。そんな中、おそらく多くの介護者が困難に直面する病気があります。認知症、今日はその話をしたいと思います。【自分は関係ないと思っているあなたに】三つの事を上げる前に、まずはどんな病気かをざっくりと説明します。といっても、病気の症状やらなんやらは私もドクターではないので、専門のサイトを見て頂いた方が良いでしょう。ここではもうちょっとわかりやすい数字の話です。まず、現在65歳以上の高齢者に関しては予備軍を含め25%以上の方が認知症を患っています。5人に1人は認知症なんですよ。思ったよりも確率高いですよね。まあ、65~70歳だけで見れば全体の3%程ですけどね。それでも学校の1クラスに1人は65歳になれば認知症を発症するのです。85歳以上は、もう半数が認知症です。自分は頭の回転が良いから発症しないとか、予防はしっかりやっているとか、そんなことを言う人もいます。しかし認知症と頭の回転の良さは関係ないですし、様々な対策のほとんどは全く因果関係が判明していませんからね。焼け石に水な話ですので、自分は将来認知症になるものだと考えましょう。また、自分はそんな長生きしないから関係ない事だ、などと考えている人もかなり甘いです。現代医学は発展しまくっていますので、そう簡単に死なせてくれません。10年前には助からなかった命も、10年後には何とかなってしまったりしますからね。認知症になる年齢までは生き抜くだろうと考えた方が、可能性としては高いと思います。そして、発症してからではまともな意思決定ができないのがこの病気の恐ろしいところ。だからこそ、今の内からなった時の事を考えておくのです。【Ⅰ施設入所を検討しておく】今のあなたがまともだったら、まずは将来的に家族の世話には極力かかりたくないと思うかもしれません。特に愛する配偶者や子供には苦労を掛けたくないでしょうし、ある程度の親戚には迷惑をかけられないと考えるかと思います。反面、出来る限り家族との時間を共にしたいと考える人も多いでしょう。是非ともそういう思考が出来る間に、自分が認知症になった後は施設でいいのか、出来るだけ自宅で面倒見てほしいのか、あらかじめ検討しておく必要があります。まだまだ認知症なんて先の話……と思いたいとは思いますが、若年性認知症などは40歳から発症する可能性があります。正直なところ、明日認知症になるつもりで物事考えた方が無難です。あなたが認知症になった時、そこが家か病院か施設かは解りませんが、間違いなく「家に帰りたい」か「ずっと家に居たい」と話すでしょう。認知症とは、わけもわからない状況になって自身の不安が増大する病気です。不安な時人はまともであろうがなかろうが、自分の安心する場所に帰りたいと思う生き物です。あなたがまともであれば、「みんなに迷惑はかけられない」と判断も下せるでしょう。しかし、認知症になったら最後、そんな冷静な判断はできません。あなたはただただ我儘に、だれを気遣えることもなく「家に帰りたい」と泣き叫ぶのです。正気のうちに家族には、自分が認知症になったらどうしてほしいのか、しっかりと話しておきましょう。【Ⅱ財産分与とか使い道とか】もしあなたに幾ばくかの財産があって、それを将来的にどうしたいかというプランがあるのであれば、前もってしっかりと遺書なりなんなりを残しておくべきでしょう。通常、遺書というのは急死した場合に扱われるもののように思われるでしょう。しかしながら、急死の可能性よりも認知症になる可能性の方がはるかに高いです。その準備として、ある程度若い時でも自分の財産の見通しがついたら検討すべきです。認知症になると、まともな判断が下せなくなります。下手をすると、周りに良い様にコントロールされ、好き勝手に遺言を残させられることだって考えられます。ただ、そうはならないように、認知症などの判断能力の是非が問われる状況の人の遺言や遺書は有効的ではないと判断される場合もあります。そういった場合、親族に後見人となってもらい、様々な手続き等をお願いするわけですが……、その人選も認知症になった後ではままならないでしょう。まだ頭のしっかりしているうちに、遺書でも遺言でも、そして何かあったときに誰に後見人をお願いするのかと、しっかりと先を見据えて決めておくべきでしょう。何も決めていなければ、どんな仲の良い家族であろうが争いは起きます。財産関係の方針は、早めに決めておくに越したことはないのです。【Ⅲ自動車免許、運転をどうするか】これだけ社会問題になっているのに、いまだに高齢者の運転事故は後を絶ちません。各メーカーは必死で事故を起こさないシステム作りを模索していますが、それも大きな成果を得られるのはまだ先でしょう。1人頭の事故が減ったところで、高齢者自体が増えているのですから減少させることすら困難なのが現実です。一番の対策は高齢者が、自ら運転を止めること。しかし現実はそうそう簡単にやめられない。ちなみに、ある統計では、高齢者になればなるほど運転技術に自信を持ち、若者であればあるほど自信が無い、という結果が出ていたりします。ある程度まともな高齢者ですら、そんなトンチンカンな意識を持つ結果が出てしまうのです。認知症になった高齢者など、さらに厄介な自身を持ってしまうことも多いのです。あなたが認知症になった時、家族がいかに必死に説得しても「自分は大丈夫」と言い張ってしまうでしょう(認知症でなくてもそうかもしれませんが)。しかし、すでにあなたの判断能力は無いですし、しかし家族としても言い張られるとなかなか取り上げるに至れないことも多いです。しっかりと自分がそうなってしまったときに、免許を取り上げられるように家族に相談しておきましょう。あなたが70歳、80歳で事故を起こしたところで、あなた自身の余生はすでに残り少なくあきらめもつくかもしれません。しかし、あなたの家族の人生はまだこれから。そんな家族の人生をめちゃくちゃにしたくなければ、今すぐにでもそのことについては話し合うべきでしょう。いかがだったでしょうか。3つにまとめてしまいましたが、これ以外でも自己判断で決めたいことは様々あるかと思います。自分の終末期をきれいに終えられるよう、家族の未来を滅茶苦茶にしないよう、皆さんも今の内から家族で話し合うといいかもしれませんね。
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今年も一月終わりという事もあり、巷では先週センター試験の話題で持ちきりだったりと、そんな受験シーズンを迎えていますね。しかし私個人的には、一月の終わりの試験というのはあれです。「社会福祉士国家試験」まあ、私が持っている資格ですからね、何となく意識してしまうわけですよ。知らない人の為に開設しますと……。社会福祉士及び介護福祉士法を用い、医療・福祉・教育・行政機関等にて日常生活を営むのに問題がある人からの相談に対して助言や指導、援助を行なう専門職である。とのことですね。ざっくりいうと広義で社会復帰をするための相談役といったところでしょうか。さて実は私、この業界に来るまでは全くの別業界で働いていました。しかしどうにも才能が無かったのか、大学卒業後三年を待たずに職を失い、何の資格も持たない自分に対し、途方に暮れてしまいました。そんな時、「せめて国家資格は持とう」と考えて、いろいろ探しているうちにたどり着いたのがこの資格だったのですよね。今回は、そんな私が社会福祉士を取っておくと良い3つの事をお話ししようと思います。【Ⅰ短期間で取得できる】あなたは四年制大学の卒業生ですか?YESと答えたあなたは、実に短期間で社会福祉士になる事が出来ます。といいますのも、社会福祉士になる為の学校は何種類かありますが、その中に「一般養成施設(大学卒業者等対象)」というのがあるんですよね。これは、四年生の大学で一般教養の単位を取っている人に限り、あとは社会福祉士の専門課程を履修すれば国家資格を受けられるようになるため、そういった人を対象とした専門学校です。これが実は短期間で国家試験まで進むことができます。なんと、昼間も夜間も一年通えば実習から試験まですべてを終えることができます。すんなり合格すれば、たった一年で国家資格持ちになれるんですよね。例えば医療介護関係の専門分野では、今はPT,OT,STなどのリハビリ関連の資格も人気ですが、それらも取得に最低2年はかかります。じっくりと将来を考える人なら問題ないでしょうけど、なるべく早く社会復帰をしたい人からすれば、社会福祉士は短期間で取得できる一番の国家資格なのです。【Ⅱ合格率20~30%……でも実は】国家資格というだけあって、その合格率はそれなりに低く難関ではあります。私の時は20数%程度でしたし、近々では割と高めでも30%。4人に1人程度しか合格しないのです。が、しかし。実はこれって、福祉系大学とか数年間ゆっくり勉強していた人たちも含まれる平均なんですよね。一般養成施設といわれる専門学校では、むしろ合格率は跳ね上がります。都内に二つある専門学校でも通信を除けば、現役生は90%以上の合格率を誇っています。よっぽど勉強サボらなければ、一年間しっかりと勉強すれば取れる資格なんです。狭き門に見えるかと思いますが、実のところ大学生の記念受験などで合格率がガクっと下がっているだけなのです。………まあ、真面目にやらないと、落ちるときは落ちますけどね。【Ⅲ未来の世界で重要な仕事】1つ残念なことを伝えなくてはいけないとなるとそれは、この資格はお金儲けにはあまり向かないという所です。そもそも福祉とは、社会的に弱っていたり困窮している人に対して行うサービスのようなものです。金のないところから金は吸いあがらない。それは仕方のない事でしょう。しかし一方で、この仕事は今後も無くなる事はないでしょう。少し夢物語にもなってしまいますが……。今後、日本の高齢化社会において、様々な業種のAI、ロボット化は必須といわれています。そんな中で近年では介護用ロボットも少しずつ発達し、遠くない未来では介護の仕事はロボットなどに頼ることとなるでしょう。それは介護だけにとどまらず、医療の世界でも同じことが言えます。そうなると医療介護の世界は、徐々に人手があふれはじめ、今ほど必要とされなくなっていくのです。それは、おそらく我々の世代が社会人でいる間に起きる話です。そんな時、せっかく持っていた介護や医療の資格がまったく必要なくなることも予測されるのです。しかし相談業というのは、医療介護分野よりはまだ人の力で行わなくてはならない分野のままであります。確かに、高度に発達したAIは、人に対しての相談業務もこなすかもしれませんが……それはまだまだ先の話でしょう。人が抱える悩みに、とても繊細に介入し、本当に必要なサービスを見極め、そしてその人が安全な生活を送れるようにコーディネイトする。これは近い未来では、まだまだ人の知識と能力を必須とする分野といえます。ですので、この社会福祉士という資格は、今取得してもあなたの人生で無駄になる事はないでしょう。これが私が社会福祉士取得を進める、3つ目の理由です。いかがだったでしょうか。私自身、はじめの仕事をリストラされて、この業界に入ってきました。高齢化社会の中でますます複雑化する制度の中で、社会福祉士の活躍の場はどんどん広がっていきます。これを機に新しい福祉の世界に足を踏み込んではいかがでしょうか?
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世間では様々な形態の高齢者施設があります。そんな中、グループホームという施設があることを、皆さまはご存知でしょうか認知症高齢者グループホームとは、認知症の状態にある要介護高齢者等が共同で生活をする高齢者介護施設で2000年4月の介護保険法制定に伴い、新たに類別されました。入居対象者は介護度的には要支援2からですが、同時に認知症の診断を受けていなければなりません。また、その地域の住民票を持っていなければならないという条件もあります。規模は2フロア18人が基本で小規模な施設です。また、認知症以外の生活レベルはあくまで自立の方対象ですので、認知症専門の施設といっても過言ではないでしょう。【Ⅰ認知症になっても自分の力で生活を】認知症になってしまったとして、何が一番困るかというと「他人の静止を受け付けない」という所でしょうか。また、受け付けたとしても「忘れてしまって同じことをする」という所でもあります。生活できるレベルの体力や運動機能があったとしても、判断能力の低下によって逆に危険な行為を日常的に行ってしまうことにもなりえます。危険な行為とは様々ですが、一番あり得るのは徘徊して迷子になってしまう事でしょうか。家に戻れずに行方不明になる人もいます。しかし現実的に日中ずっと、誰かが張り付いて監視するわけにもいかず、さりとて身体拘束をするわけにもいきません。でも逆に言えば認知症の方々は、誰かの見守りがあれば自分の力で生活することができます。だからこそのグループホームなのです。グループホームでは、職員の声掛けや促しで、その人がごく一般的な日常生活を送れるように支援します。食事の時は配膳をしますし、人によっては洗濯物を畳んだりします。役割分担をしながら、その人ができることを率先して行わせます。あくまで認知症の方が自分の力でできるだけ生活できる、一種の共同生活の場です。認知症とはいえ、彼ら彼女らにはプライドもありますし、人の世話になるばかりではいけないという意識も少なからずあります。尊厳を守り、人として役割を与えることで、その場がとても居心地のいい場所になる効果も期待できるのです。【Ⅱ認知症知識に明るい職員が多い】他の施設では、確かに専門性がある施設も多いですが、基本的に様々な状況の高齢者が入居します。しかしグループホームはあくまで認知症の方を対応する施設ですので、他の施設よりも認知症に対しての専門的な知識の多いスタッフが多く配置されています。また、数多くのケースを担当することとなりますので、必然とスタッフの対認知症の能力は高く、他の施設のスタッフとは比べ物になりません。認知症症状というのは様々な状況があります。ずっと笑顔でいられる人もいれば、攻撃的になってしまう方もいます。特に攻撃的になってしまう方はどの施設にもなじめず、行き場を失い転々となってしまうことも多いです。しかし、認知症の凶暴性というのは、様々な要因が考えられますが、その多くはご本人の不安からくることが多いです。専門性の高いスタッフは、認知症患者のそういった不安をうまくくみ取り、個人差はありますが多くの利用者を安心させ、今の生活につながるように対応してくれます。もちろん、すべての利用者の攻撃性を除去できるわけではありません。中にはどうしてもそういった行為が止められない方もいらっしゃいます。ですが、もし認知症の症状で攻撃的性が出てしまい困っている方がいましたら、一度グループホームのような専門性の高い施設に入れることができれば、本人がそののち安心して生活することができるようになるのではないでしょうか。【Ⅲ住み慣れた土地で生活できる】住み慣れた土地というのは、それだけで高齢者の安心につながります。どんなに外出しない状況になっても、自分が「〇〇に居る」と理解できるだけで、ストレスはかなり減るのです。ですが施設を探すとき、ある程度他の地域を探すことも視野に入れないといけませんし、現実問題なかなか今まで住んだ地域で施設が見つかることは少ないです。しかし、グループホームはそもそも地域の住民票を持っている方限定の施設です。そのため自分の良く知る地域で生活できますし、今までかかっていた医者などを頼りに生活することも可能です。これは施設にもよりますが、季節のイベントで近くの公園にピクニックに行ったりもしますし、そういったところで彼ら彼女らの知っている地域で今後も生活を続けることができるのです。また、入居者はすべて、その地域で生活されてきた方々です。自分たちが覚えている範囲でも会話は弾むでしょうし、違和感のない人間関係の構築も期待できます。認知症でわけがわからなくなっているからこそ、今まで住み慣れた地域を離れないで済むという事は、大きなメリットにもなるのです。いかがだったでしょうか。正直申しますと、如何にその地域の住民票を持った人しか入居相談できないとはいえ、そもそも小規模な施設なので待機はとても長いです。しかしながら、今ある自分の力をフル活用して、住み慣れた土地で生活し、そして専門家の元で生活することができるのであるのなら、グループホームを選択する大きな理由となるでしょう。